【暦擬人化 その32】9/7~9/11は第43候・草露白(くさのつゆしろし)。草の露が白い粒のようにきらきらと光る季節。「露(朝露・白露)」は大気中の水蒸気が冷え草花の表面に水滴となってついたものです。まるで珠(玉/宝石)のように白く光り輝く美しさや、日が昇ると消えてしまうという幻のような儚さを自らの境遇と重ねるような歌が多く残されており、数多くの人を魅了した題材でした。
【暦擬人化 その31】9/2~9/6は第42候・禾乃登(こくものすなわちみのる)。穀物が実りの時を迎え、稲穂が黄金色になる季節。「禾(のぎ)」は穀物の総称で、五穀豊穣の「五穀」は米、麦、粟、豆、黍または稗を指します。古事記・日本書紀の食物起原神話において、五穀は女神の体の様々な部位から生まれました。台風に見舞われる季節柄、収穫は一年の苦労が報われる瞬間と言えます。
【暦擬人化 その23】7/23~7/27は第34候・桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)。初夏に咲いた桐の花が実を結ぶ季節。桐は木目美しく良質な木材として有名ですが、中国では「桐の木にだけ鳳凰が宿る」とされ天帝思想の象徴でした。日本では、かつては皇室ゆかりの者だけが使用できる特別な意匠であり、天皇家の副紋でしたが、武家社会以降は多くの武家の家紋として広まりました。https://twitter.com/Ramiru_00
【お仕事】 北海道芸術高等学校 東京池袋サテライトキャンパスさまの秋の体験入学イラスト描かせていただきました。
【今日の暦擬人化 その18】6/26~6/30は第29候・菖蒲華(あやめはなさく)。アヤメ(科)の花が咲く季節。「いずれ菖蒲か杜若」は、菖蒲も杜若もよく似た美しい花で区別が難しいことからきた言葉で、これらアヤメ科の花のうち、この暦が指すのは花菖蒲。400を超える品種全てに趣きある美しい名がつけられており、浮世絵や日本画で人気の題材として数多く描かれました
【暦擬人化 その12】5/26~5/30は第23候・紅花栄(べにばなさかう)。紅花が満開になり一面に咲く季節。七十二候の花で唯一「栄」と表される紅花。万葉集や古今和歌集では末摘花(すえつむはな)久礼奈為(くれない)と呼称されます。『源氏物語』には末摘花という女性が登場します。純真一途な彼女は紅花の花言葉「情熱的な恋、特別な人」に通じるようにも感じます